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エランセによる『コラーゲンブースト注射』

日本ではほとんど行われていないけれど、世界的にはスタンダードなメニューとなっているものはいくつか存在します。

その中でも世界的にはスタンダードどころか、ヒアルロン酸のような一般的な治療メニューを上回る位置づけにまでになっている注入剤が『Ellanse(エランセ)』という製品だと思います。

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欧米やアジア諸国では非常に高い人気を誇る注入剤であるエランセは日本にももちろん数年前に「上陸」しておりました。しかし、残念ながら日本では人気化することはなく、むしろほとんど扱われることはないいわば「お蔵入り」の治療となっているのが現状です。海外のトレンドから日本の美容医療が大きく差が開いてしまっている治療の代表的存在となってしまいました。

このような結果になってしまった原因は、日本初上陸時に製剤の特性を日本人医師に伝えきれることができなかったという背景があると思います。エランセをヒアルロン酸よりも長持ち、もしくはヒアルロン酸よりも移動しにくいという観点でメリットと考えると「溶かすことができない」という点を考えるとあまりエランセの魅力を感じることができません。

しかし、エランセの最大の魅力であり世界中の医師が大きなメリットと捉えている特徴はそれではなく、『自分自身のコラーゲンを増加させる刺激を与える製剤』であるということです。広く均一に薄く注入することで、1か月、2か月、3カ月と自己のコラーゲン増生が刺激され続け、引き締まり肌質がハリがでて若返りつづけます。海外ではこの新たなジャンルの製剤を、Bio-stimulator(バイオスティミュレーター) もしくはcollagen booster(コラーゲンブースター)と呼んでおります。

自身のコラーゲン増生を刺激する治療は血小板を用いたPRPという治療や、当院でも盛んに行っていたサイトカイン療法。そして、再生医療のような治療が日本では活発に行われてきました。それらの治療よりもより確実に、より手軽にコラーゲン増生を引き起こすことができることが世界的なスタンダードにのし上がった理由でしょう。

1年半ほど前に世界的にも著名なマレーシアのDr.Limのクリニックに訪れた時、「バイオスティミュレーター製剤は何をつかっているんだい?」と尋ねられた時、そのような概念が日本にはないことから「??それはいったいなんだい??」となったことがあります。

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Dr.Lim自身も日本がそのような現状であったことは知らなかったようで驚いた顔をされたことを思い出します。このバイオスティミュレーターという概念を日本で安全に普及するためには様々な問題点を解決しなければならないと感じていたため、様々な準備を行いながら韓国で最もこの治療を行っている著名なDr.Choiのクリニックにも訪問し、ディスカッションを重ねてきました。

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私なりにしっかりと整理することができ、より安心安全かつ満足度の高い治療としてご提案できる準備を十分に整えることができました。

エランセはスレッドリフトや外科手術などでも使用されている吸収性の糸でも使われている安全性が確立している素材、PCLという微粒子で構成されています。1年半ほどで完全に吸収されていき、異物として残ることはない製剤です。しかし、ヒアルロン酸のように即座に溶かすことはできません。

世界的にはエランセは2通りの使われ方をしております。

  1. 従来のヒアルロン酸と同様のボリュームアップを目的とした充填剤としての使用。
  2. バイオスティミュレーターとして細かく広く均一に注入して、肌質の改善と引き締めをじっくり起こしていく目的での使用。

①での使用方法は私は安易に日本の方には行わないほうが良いと思っております。どんなエキスパートの先生がヒアルロン酸治療を行ったとしても何百~何千人も治療を行うと、「自分が思っていた変化と違ったので溶かしたい」という要望をもつ人をゼロにはできません。この場合にはエランセの特徴である溶解剤がないというデメリットの方が大きくなってしまいます。

一方で、②のコラーゲン増生目的での注入を行う分にはそもそも「溶かしたいというシチュエーションが生まれない」と、Dr.ChoiもDr.Limも自信をもって話しておられましたし、私もそのように感じます。そうなるとエランセの唯一の溶解剤がないというデメリットは考える必要がなくなり、大きなメリットであるコラーゲン増生効果のみのメリットを実感することができるというわけです。

しかしここで注意が必要なのは、「高い注入技術を要する」という点です。不均一にならないようにある程度浅すぎない深さに均等に注入してくる繊細さが必要です。それは②の入れ方自体がもともとはメーカーサイドが推奨していた入れ方ではなく、注入技術に定評のある各国のドクター達によって開発され発展してきたという経緯から考えても当然かもしれません。

今後は日本でもバイオスティミュレーターとしての注入手技の勉強会や、セミナーなどの予定が春以降増えてくるようで、私も講師として依頼を受けています。日本では今年から様々なクリニックで導入されてくるものと思われます。

治療を受けるかどうか検討中の方は、「自分が信頼している医師に依頼する」ことを強くお勧めします。つまり、かつてヒアルロン酸注射などをしてもらった医師でなおかつその仕上がりには充分に満足しているということがエランセの治療を託す価値のある可能性のある医師である可能性があるということです。(注:まだ日本では行われていないやり方ですので、信頼している医師もこの治療を行っていない場合もあります)

信頼のおけるかかりつけの医師と十分に話をした上で、より上質な仕上がりを共に目指して行う治療。そんな素晴らしいメニューだと思います。

当院では『コラーゲンブースト注射』と名付けてこの治療を開始しております。ご希望の方はお申し付けください。

全体的な肌質改善、引き締め、ほうれい線のシワ、額のシワ、首のシワなどが良い適応です。

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