こんにちは。院長の橋本です。
現在発売中の美容情報雑誌 「美St 2018年1月号」の美容医療特集記事内で、理想的なヒアルロン酸注射について世界中で講演活動を行っているマレーシアのDr.Limと私の対談記事を掲載していただいております。
ヒアルロン酸注射は加齢変化によって失われた『ボリューム回復の手段』としては最適な製剤で、安全性も非常に高いものです。
ヒアルロン酸製剤は従来よりも効果の持続も長くなり、少なくとも1年以上の持続効果が得られるものが主流で中には2~3年持続するものも登場しています。顔の部位によってもその質感が同じ最適なヒアルロン酸を様々な種類の中から選択できるようにもなっています。
美容医療を専門とするドクターにとって、より自然に失われたボリューム回復を目指すには最高の武器がとりそろっているため、よりセンスや技術が問われるのが現状といえます。
しかし近年では、『ここをもっと膨らませると、引き上がったように見える』というように、加齢変化で減ったボリューム以上に入れることでたるみを改善したり、しわやクマを消したりする傾向が強まっていると感じています。
これがヒアルロン酸の「いれすぎ」を引き起こしています。
入れすぎが引き起こされる原因は過去のコラムでも検証していますので、こちらも合わせてご覧ください。
こういった現象が、いかにも入れました感の強い仕上がりが増産される結果となり、「ヒアルロン酸は不自然」という非常に大きな誤解を招いています。そして、「ヒアルロン酸を注射したら自分の顔が変わってしまった」というような本来であれば絶対に避けなければならない仕上がりに悩む方からご相談いただくケースが増えてしまっています。
せっかくの素晴らしいヒアルロン酸製剤の開発の進歩を、注入側の技術によって台無しにしてしまっている状況といえます。
Dr.LimがOverfilled syndromeとしてこの現象を問題提起しておりますが、日本国内では「入れすぎ症候群」として私が紹介し、様々なセミナーなどを通してこのような不幸な結果を一例でも減らす活動を開始しています。
ヒアルロン酸で「変化させる」のではなく、「失われたボリュームを補充する」ところで留めるべきです。ボリュームの補充によって良い変化は必ず生まれますし、それ以上を目指すにはボリューム補充以外のアプローチを加えて行けばよいのです。
これは実際は簡単なようでとても難しいこと。実際はそれが入れすぎが起こりやすい理由でもあります。。。
くわしくは紙面P242~をご覧ください。
今月は中谷美紀さんが表紙を飾っています。私は昨年放送された中谷さん主演のドラマの美容皮膚科監修を撮影現場でも担当させていただきました。
当院で撮影も行っていますので、ご覧になられていない方はぜひDVDやAmazon primeでご覧ください。とても楽しいドラマでした。